里山再生のためには、雑木林の有効活用、適切な手入れが必要だが、以外に忘れられているのが、どんぐりの利用だ。
縄文時代に食されていたというどんぐり。いったいどんなものだろう?
【どんぐり拾い】
まずはどんぐりを拾って試してみようと、家族同伴で遊びを兼ねていつもの水元公園にに向かう。
里山にはいくらでもあるどんぐりだが、東京だと大きな公園に行かないと以外に少ないのかもしれない。水元公園以外だと、他には新宿御苑、砧緑地、代々木公園などがオススメだ。
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↓ご覧のとおり、水元公園は紅葉真っ盛り。こちらは黄葉のポプラ並木。
↓初冬の静かな水面に影を落とす木々。日本のそれも東京に居るのを忘れてしまう風景。
青いのは堰を動かすワイヤー用歯車。座ってるのは釣り人。
↓バードサンクチュアリから覗いた風景。ここはカナダか? あとで絵を描いてやろう・・・
↓小合溜の奥の方に進んで行く。左手前の2本の樹はクヌギ。薪炭林ではないので刈られることなく大きく育っている。
クヌギの木は丸い大ぶりの実をつける。そろそろ収穫開始。
↓右はしの緑の木がマテバシイだと思う。道路のように見えるのは川。浮き草が赤く枯れている。
マテバシイはいい材料になるのだ。
↓このマテバシイの下には、きれいな実がどっさり落ちていた。
↓倅のオジオ(小1)。関係ないけど・・・
↓本日収穫したどんぐりは・・・
左:マテバシイ(砲弾型)、中:シラカシ(小ぶり)、右:ウバメガシ(ドロンパ型)、右上クヌギ(丸く大きい)
↓左:マテバシイ、中上クヌギ、右:ウバメガシ。
シラカシは小ぶりで渋いので食材には使わないで工作用にでも使う。
【レシピ1: マテバシイのマフィン】
まずは渋みの少ないマテバシイを使って、クッキーというかマフィンのようなものを作ってみた。
材料は
- マテバシイ200g
- 小麦粉50g位
- 卵2個
- バター50g程
- 砂糖50g程
粉、卵、バター、砂糖を1パウンドづつ等分に分けたパウンドケーキの配合を基準に適宜アレンジすればよい。
↓まずはペンチなどを使って皮(殻)を剥く。
どんぐりの種類によって剥きやすさが違う。今回はマテバシイなので比較的剥きやすいが、殻を乾煎りしてみた。
甘皮(否、渋皮)があるが簡単には取れないが、後で湯がいたときに取れるのでそのままにしておいて良い。
取り出した実は、水に浸しておくと、アクも抜けやすいし、殻のカスを取り除いたり手をすすぐのにも使え能率が良い。
右下がマテバシイ。フライパンで炒ったためこげ茶色になっている。参考までに左はウバメガシ、中奥はクヌギ。
↓マテバシイを剥いたところ。この状態でかじってみると渋みがどの程度かわかる。マテバシイはさほど渋くない。
↓たっぷりの湯で湯がく。この時に重曹や木灰などのアルカリをいれたりするといいのかもしれないが、渋みの少ない種類は水だけで充分だと思う。
見る見る茶色くなっていくので、2~3回取り替える。
↓どんぐりをざるにあけ、水気を切って、ミルで挽く。なければ擂粉木で・・・大変。
次に材料を混ぜる。まぜる順番は一応、バター、砂糖、卵、粉の順。そこにどんぐりの粉を入れる。
↓今回はマフィン型に入れた。オーブンで、温度は170度で25分程焼く。
温度と時間は、焼け具合、香りなどの様子を見て適宜加減する。
↓出来上がり。特に渋みは気にならないがさりとて特に美味いと言うほどではない。
但し、噛みしめると味がありポテンシャルを感じる。
↓クリームを付けて食べてみたが、素朴な味わいとはイマイチマッチしなかった。
【ウバメガシのクッキー】
もうひとつ沢山拾ったウバメガシではどんな味になるか、前回の反省を踏まえて作ってみた。
反省点:
- 独特の風味を消し過ぎないように、渋さはあまりぬかなくても良い
- あまりにも素朴なので、もう少し風味とパンチが欲しい
ということで、パンチ付けにドライフルーツの酸味、風味付けに五香粉を入れてみることにした。
材料:
- ウバメガシ200g
- 小麦粉100g
- 卵2個
- バター50g
- 砂糖50g
- ドライフルーツ(アンズ、プルーン各5個)
- 五香粉適宜
↓ 皮むき、湯がき、水切り、粉、材料の混ぜ合わせまでは前回同様だが、マテバシイより渋みの強いウバメガシの湯がきは念入りにした。ごらんの通りまっ茶色になる。
↓ドロップクッキーの要領で、大匙一杯分をオーブンシートに落とし、オーブンで焼く。温度は160~170度、時間は20分ほど。
↓ドライフルーツと五香粉を入れたドロップクッキー。
アンズがベストマッチ! 今まで食べたクッキーで一番の出来。
スタバなどでなら、150円~200円で充分売れると思う。