6/6は今年初めて開催される
ひき始めて20日間になろうという風邪が治らず、結局棄権する事にした。残念だが、トレーニングはできていないし、月初の仕事も遅れ気味なので、まぁ仕方ない。
ただ、家で寝ていなければならない程ではないし、仕事をしようにも材料が届いていなかったので、転地療養?というか気分転換を兼ねて、現地に行くだけは行ってみた。
同じ日に山梨では「富士忍野高原トレイルレース(31.7km/21km/14.1km)」、新潟では「第6回八海山登山マラソン(13km)」が開催され、それぞれ幾人かの知人が参加している。そっちの応援に行くという手もあったが、遠いのと武甲山をレポートするのも役割かなと思い直した。
第1回の大会だし、主催者の「スポーツエイドジャパン」という団体をどんな方々運営されているのかも気になる。武甲山自体登ったことが無いし、
それに自分が参加していては見ることが出来ないトップランナーの走りを間近で見ることができる。コースの序盤と終盤がロードなので、あまり参考にならないかもしれないが、どれくらいのスピードで走っているのか知りたかった。
ということで、6時に家を出て、池袋から西武線で秩父へ向かう。池袋に着くと、ちょうど2分後に6:55発、8:14西武秩父着の特急「秩父号」が出るというので、座席指定特急券620円を奮発して、慌てて駆け込む。
以前は〈今も〉レッドアロー号と言っていた有料特急で全席指定。座席は前後の間隔が広くゆったりしている。最後の一人だったせいか、最後尾の端の席。半分程の乗車率で、そのまた半分程がレースへの参加者のようだ。ぼやっとしているうちに、すぐに途中停車駅の所沢、入間市、
高麗を過ぎるとすぐに緑豊かな渓谷に入って行く。
広葉樹林と針葉樹林がパッチワーク状に混淆している。全体に密度が高めで手入れがしきれない林も多そうだ。平坦な土地が少ないため
家もまばらで、
正丸トンネルを抜けると車窓左手に武甲山が見えてくる。
山頂部に雲がかかっているが、雨の心配はないようなので大丈夫だろう(笑)、やはり参加しないと観天望気の緊張感もだいぶ違う。
終点の西武秩父の駅に着くと、天気はピーカン。
元鉄道少年としては、やはりレッドアロー号は押さえておきたい。
この坂を登るとスタート地点の羊山公園。
一旦受付を済ませ、その後チップを返却する。これでDNS(Did Not Start)として登録されるだろう。
参加賞のトレイルグローブは、手の平に人工皮革のパッチがついたポリエステル100%のフリース製。冬場のトレイルにはいいだろう。
スタートまで小1時間程あったので、会場の羊山公園をぶらりと歩いてみる。その名の通り、もともと羊が飼われていたそうだ。今は合計13頭だけ。
スタート地点周辺は芝生と木陰が適度に混じり、気持ちがいい。
戻ってみると既に9時を過ぎ、スタート地点隣で開会式が開かれていた。主催のNPOの方、招待選手代表の奥宮俊祐さんがご挨拶。
奥宮さんは、招待された今年3月の房総丘陵、自ら企画した4月の日原の婚活トレイルともに悪天候に祟られ、「この晴天の今日、武甲山頂で天候が急変したら・・・」と笑いをとっていた。
初めて間近で拝見したが、思ったよりも背が高く、めっちゃ爽やかでカッコ良かった。手足もスラッと伸びていて、スーツ姿なども似合うだろう。お父さんと2人のお子さんと来ていた。名簿のチーム名に
「モントレイル」とあったので、大宮自衛隊は辞めたのだろうか・・
驚いたことに奥宮さんが私を見て、何度もアイコンタクトしてくれて、軽く会釈までしてくれる。私はモントレイルの新しいキャップをかぶっていたの
だが、それが昨年まではスタッフ限定のものだったので、彼はチーム(モントレイル)関係者だと思ったのかもしれない。勘違いとは言え、トップアスリートと
親しくなれたような気がして嬉しかった。
行き帰りの電車ではモントレイルの靴だったが、秩父での私の足元は、ビブラムの5本指。登り坂はとても登り易く、無駄な力を掛けずに、ずんずん押し上げていく。体力が落ちているのにも関わらずで、トレーニングを積んだ後ならさらに効果があるだろう。
しかし後で下り坂で少しスピードを出したところ、ショックを抑えるのが結構難しいことも分かった。激しい登り、すべりやすい泥の坂が多く、スピードが出し
にくいトレイルには良さそうだ。
この日は約8kmの歩行のうち5kmを5本指靴で歩いた。後半踵を浮かせて歩くのがきつくなり、 家に帰ると土踏まずと脹脛の下部が少し凝っている。といっても気持ちいい疲れで、そのうち足の裏のアーチがしっかりし、足首がしまってくるかと思うと楽しみだ。
5本指のことに気づいたスポンサーのスポーツショップ「ひだまり山荘」のスタッフと少しだけ話をした。ご自身も使われているそうだが、
「Brooks」に力を入れているらしく薦められた。
いよいよスタートということで、15分くらい前から徐々にスタート地点に人が集まってくる。トレイルらしく和やかだが、やはり最前列のトップアスリートには緊張感もある。
ビデオを撮っていて、ずいぶん参加者が多いことに気づいた。300人位だと思い込んでいたが、パンプには定員500人と書いてあり、名簿を見るとさらに多く600人以上の名前がある。U字連山が中止になったりしたので、こちらに振り替えたのだろうか。
スタート直後は羊山公園内のロードを一周する。その後は、琴平ハイキング道→橋立堂→武甲山→子持山→大持山→妻坂峠→生川→横瀬駅前→羊山公園と再び戻ってくる。
数分もたたないうちに、トップ集団が一周終えて戻ってきた。あっという間に通り過ぎる。
スタートを確認してから、選手たちとは反対方向、横瀬駅方向、さらには武甲温泉に歩いて向かう。一風呂浴びて、横瀬駅あたりでトップ選手の帰還を見届けようという、少し失礼な魂胆。
道中の秩父市内からはどこからも武甲山が良く見える。削られた山肌はもっと痛痛しいのかと思ったが、時代がたっているためか、岩肌にも苔むしているのか、樹木も多く、結構緑が覆っていて、採石で荒れたという印象はあまりない。
横瀬駅近くの、横瀬小学校。素敵な旧校舎が保存され利用されているようだ。それにしても広いグラウンド。裏手にはサッカー場もあった。
横瀬小学校の脇を入り、300mほど行くと、横瀬川のほとりに「武甲温泉」がある。休日は通常1,000円、現在は割引中で800円とやや高め。中はあまり新しくはなく、広い。温泉もぬるめで、なんとなく間延びした感じ。キャンプ場が隣接しており、我が家の夏キャンプにどうかと思ったが、付近に民家も点在しているため、「自然の中でキャンプする」というより「宿に泊まれずキャンプする」ような感じがしてしまう。
いつものことだが自販機につり銭を置き忘れてしまったようだ。帰りに声を掛けられて、返してくださった。
横瀬駅に着くと、11:25だった。 スタートから約2時間がたつが、駅前にできる予定のエイドステーションのスタッフは来ていない。
11:30過ぎに2台の車でスタッフが到着。「先頭は?」と聞くと、あと10分くらいのところに来ているらしい。駅から500メートルほど離れたところで、武甲山をバックにカメラを構えていると、11:56分、2時間26分経過時点で、ポツリと選手の姿が見える。
やはり奥宮さんだ。ずんずん近づいて来て、シャッターが間に合わない。「頑張れ~!」と 声を掛けると余裕で手を振ってくれた。 武甲山をバックに撮るつもりが慌ててしまい、バックも奥宮さんも上手くとれなかった。その後20分以上後続が来ない。ゴール時間は分からないが単純計算だと2時間38分ということになるのでただ一人3時間切りだろう。
3時前には帰宅したが、少し咳は残るものの、秩父の自然と、皆さんのパワーをいただいたお陰だろう。だいぶ調子がよくなった。来週からやっと少しずつ走り始められるだろう。
コメント
コメントフィードを購読すればディスカッションを追いかけることができます。