海に入る神輿は日本各地にあるようで、7月の海の日前後が祭日のところも、茅ヶ崎などいくつかあるようだ。大網白里に海に入る神輿があると聞いて、地元の睦会の仲間と10人程で担ぎに行った。
睦会前会長の知人の地元ということだが詳しいことは誰も知らない。知人自体、神社の正式名称を知らず「てんのう様」ということしか分からなかった。牛頭天王ということだろうか・・・
前会長の別の知人で、肉屋を営む方が、やはり大網白里に移住していて、駅への送り迎えをしてくださった。そればかりでなく、着替え、シャワー、さらに神輿の前バーベキューや終了後のカレーライスなど、至れり尽くせりで大変お世話になった。肉屋さんだけあって、庭先でやったバーベキューの肉が霜降りの極上もので一同驚き。
昼過ぎに神輿が出るということで神社に向かうと、小さな神社で「八坂神社」だった。やはり牛頭天王の「てんのう様」だ。牛頭天王はスサノオの本地で、我々の氏神である牛嶋神社の主神もスサノオのため、ご縁があったということだ。
後で調べてみると場所は千葉県山武郡大網白里町四天木甲ということ。神輿は本社神輿一基で約二尺八寸、黒漆塗りのものであまり飾りがついていない。約40年前のものという。二点棒と聞いていたが、四点棒だった。といっても中棒が前後に長く、もともとは2点棒だったのかも知れない。
神輿近くに居たら着くと赤い布を渡され身につけるように言われる。子ども達が引っ張る山車に乗った囃子の後を追うように、神輿はいつの間にか担ぎ出される。掛け声なし、柝(き)なし、手拍子もなし、歩くような担ぎ方、木遣りの様な唄、「ありゃりゃん、こりゃりゃん、はぁ~なんでもせい~」という合いの手、下町育ちの我々から見るとなんとも風変わりなものだった。
神輿を揉む魂ゆらの時に、肩の上で揉むのではなく地面すれすれで揺さぶり、前に後ろの急に動き出し、時には地面を引きずってしまう。神様を地面につけることなど信じられない我々一同、眼を丸くして驚いたが、地元の人は何とも思わない様子。聞けば、担ぎ手の少ない最近は良く地面を引きずってしまうらしい。
約2.5km、1時間ほど掛けて海岸線近くに運んでいく。神輿が傷むので今年は海に入らないと聞いてがっかりしたが、波うち際までは行くという。砂浜を波打ち際まで進んだところ、誰ともなく「足元だけでも入ろう」と言い出し、少しずつ海の中に、やがて腰までジャブジャブと漬かってしまった。少し進んだところで、浜に上がり休憩。
今日が誕生日の睦会副会長のF田氏は、血の気が多く、物足りない様子で、海にザブンとダイブ。一人また一人と、我々は皆海に飛び込んでしまった。
なんと、ワタシは海に入った時に携帯電話(防水)を失く してしまった。道中や海辺でたくさん撮った写真やビデオも一緒。ライフセーバーの方に届け出て見つかったら連絡してもらうように頼んだが、見つかっても海に何日も入っていたらダメだろう。
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