「かんな」は距離40km、累積標高差2,971mと、やはり40km超の「北丹沢(距離44.24km、累積標高差4,001m」や「道志村(同41.3km、3,392m」程ではないにしろ、なかなか厳しいアプアンドダウンだ。
私自身経験したことのない、距離と累積標高差のため、分析と対策をきちんとしておかないと時間内での完走はとてもおぼつかない。
ちなみに私が過去参加したレースの距離と累積標高差(登り/下り)は以下のとおり
- 富士山麓 18km、1,153m
- 高尾山天狗 18km、1,436/1,444m
- 陣馬山 23km、1,520m
- 武田の杜 30km、1,883/1,575m
- 房総丘陵 21km、1,311/1,067m(DNF)
- 仙人ヶ岳 17.3km、1,180/1,202m
- 青梅高水山 15km、913m
30回以上行っているファンランでの経験でも、25km前後のものは以下の2回だけ。累積標高差は2,000に満たない場合が多い。
・三頭山~小菅の湯 23km、1,646/1,920m
・奥多摩石尾根 26km、1,711/1,931m
「かんな」の事務局が作成した高低図を見ると、序盤約9kmの1000mの登り、その後5kmの下り基調のアップ&ダウン、さらに10kmかけて500m上がる登り基調のアップダウン、25km地点と終盤にある500mの一気下りというもの。
林道など長い高速の下り坂、短くても500mの高低差を一気に下る場合は、大腿四頭筋などの伸張性収縮を伴うため、筋繊維へのダメージがとても大きい。
前半に激しい下りがあると、後半のダメージが相当ある。
「北丹沢」も「道志村」も、前半から激しい下りがあり、それが後半の苦しさに繋がっているのだろう。
「かんな」の場合は前半に厳しい下りが少なそうで、後半に多い。その分登りは苦しいだろうが、筋持久力という点ではさほど厳しくない可能性がある。
いずれにしても、街中のジョグやスクワットなどのトレーjニングでは大腿四頭筋などの伸張性収縮を鍛えるのは難しく、類似のコースでトレーニングを積むのが望ましい。
逆に上りは前半と中盤に2つある。特に前半の1000mは登り一辺倒で、急登のところもありそうだ。心拍数が一気に上がり、有酸素状態を維持できそうもなく、バテを後半に引きずってしまう懸念がある。
バテかけたところでもうひと登りしなければならないコースを作る必要がある。
一番理想的なのは試走をすることだろうが「かんな」は遠く、朝から全コースを走ろうとすると、少なくとも1泊はしなければならない。
「北丹沢」など「かんな」以上に厳しいレースコースの試走でもいいが、殆どのところはスタート・フィニッシュが駅から遠く、アクセスが悪すぎる。
そもそも1日で走りきれるかどうか、危険も大きすぎるだろう。
主にアップアンドダウンの類似性を中心に、ある程度の距離が確保できること、アプローチの容易さ、フィニッシュ地点の温泉、自宅からの交通費の安さなどを中心に、いくつかの模擬コースをカシミール3Dで設計してみた。
1)丹沢・大山 25km(カシミール3Dでは25.151m以下同様)、累積標高差登り2,241m/下り2,511m
大倉⇒三ノ塔⇒ヤビツ峠⇒大山⇒下社⇒浅間山⇒高取山⇒善波峠⇒鶴巻温泉
- 前半で2つ以上の登り(◎ 1,200m/500m)
- 中盤の長いアップ&ダウン(×)
- ピークは後半(×)
- 前半1つ、全体で2つ以上の下り(◎)
- 距離不足
- 早朝スタート可
- エスケープ あり
- 温泉あり(弘法の湯)
- アクセス良
- 交通費安い
2)奥多摩 34.5km(32,989m)、3,056/2,786m
奥多摩駅⇒大岳山(往復)⇒御前山⇒三頭山⇒浅間尾根
- 前半で2つ以上の登り(◎ 1,000m/400m)
- 中盤の長いアップ&ダウン(◎)
- ピークは後半(○ 23km)
- 前半1つ、全体で2つ以上の下り(○)
- 距離良
- 早朝スタート難
- エスケープ あり
- 温泉あり(数馬温泉)
- アクセスやや悪い
- 交通費やや高い
3)奥多摩 35km(33,611m)、3,128/2,925m
奥多摩駅⇒大岳山(往復)⇒御前山⇒三頭山⇒奥多摩湖
- 前半で2つ以上の登り(◎ 1,000m/400m)
- 中盤の長いアップ&ダウン(◎)
- ピークは後半(○ 23km)
- 前半1つ、全体で2つ以上の下り(○)
- 距離良
- 早朝スタート難
- エスケープ あり
- 温泉あるが遠い
- アクセスやや悪い
- 交通費やや高い
4)奥多摩 29km(27.345m)、2,325/2,264m
払沢⇒浅間尾根⇒風張峠⇒御前山⇒奥多摩駅
- 前半で2つ以上の登り(○ 550m/400m)
- 中盤の長いアップ&ダウン(△)
- ピークは後半(○ 20km)
- 前半1つ、全体で2つ以上の下り(△ 後半3つ)
- 距離やや不足
- 早朝スタートやや難
- エスケープ あり
- 温泉あり(さわらびの湯)
- アクセスやや悪い
- 交通費やや高い
5)陣馬・奥多摩 35km(33.947m)、2,910/2,510m
落合⇒陣馬山⇒醍醐丸⇒浅間峠⇒三頭山⇒浅間尾根
- 前半で2つ以上の登り(△ 650m)
- 中盤の長いアップ&ダウン(◎)
- ピークは後半(25km)
- 前半1つ、全体で2つ以上の下り(△)
- 距離良
- 早朝スタート難
- エスケープ あり
- 温泉あり(数馬温泉)
- アクセスやや悪い
- 交通費やや高い
6)奥武蔵 33km(30.987m)、2,619/2,670m
芦ヶ久保⇒丸山⇒伊豆が岳⇒武川岳⇒大持山⇒武甲山⇒影森駅
- 前半で2つ以上の登り(△ 650m)
- 中盤の長いアップ&ダウン(◎)
- ピークは後半(23km)
- 前半1つ、全体で2つ以上の下り(△)
- 距離良
- 早朝スタート可
- エスケープ あり
- 温泉なし(遠い)
- アクセス良
- 交通費安い
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