「トレイルウォーカー」とは
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「オックスファム(Oxfam)」というNPOが主催する「トレイルウォーカー」というイベントがある。オックスファムはイギリスに本部があり、トレイルウォーカーは世界各地で行われているが、日本では箱根を中心にした100kmのトレイルで2007年から行われている。
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オックスファムのトレイルウォーカーとは、
・4人1チームで
・120,000円以上の寄付を募り(ファンドレイジング)
・100kmの山道を踏破する
というもの。
(100kmの山中湖畔のYMCA フィニッシュ地点 2009)
参加チームは約200チームで、半分近くが外資系企業に勤める方や海外から参加する日本以外の方。1チーム最低120,000円の他、1チーム6万円の参加費が必要である。
(香港から参加した方 2009年 63.5km地点 CP(チェックポイント)6の矢倉沢公民館にて)
集められた寄付は2007年は77,437,675円、2008年は70,497,250円に上り、80%以上が長期開発支援、緊急人道支援、アドボカシー・キャンペーンに使われる。
リーマンショックの翌年の2009年は、参加チーム数も例年より少なく寄付総額も49,246,830円に留まった。今年はさらに苦戦しているもようで、まだ150チーム程度に留まっている。やはり50,000,000円には届かないかもしれない。
この2年は厳しいが、それでも昨年までの3年間で、約2億円の寄付を集めていることに、驚きと感動を禁じえない。たったの200チームが、年1回山を歩くことで、2億円を集めたのだ。
大企業がポンと出したのではなく、数百円、数千円を「チャリン」と受け渡す行為を、何回積み重ねると2億円に達するのだろう。
やる前から諦めること(つまりバーチャルで観念的)が多い中、とても「具体的・身体的」で「リアル」なことだと思う。
(99.8km山中湖畔 フィニッシュ目前のチーム 2009)
私にとっての「2009 トレイルウォーカー」
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2008年の11月にオックスファムとトレイルウォーカーを知り、友人たちと2009年5月の大会に参加を目指した。
メンバーを募りつつ、何回か練習走行はしたものの、「100km歩くのは無理」、「他に優先したいスポーツがある」、「経済的ゆとりがない」、 「転勤で」、etc・・・途中で空中分解してしまった。寄付金も、最低額120,000円にははるかに遠く、10,000円にさえ達していなかった。
4人一組での申し込みと寄付の最低金額が定められているので、私はスタートラインのはるか前、参加の申込みさえ出来なかったのだ。
最後まで参加したかった私は、大会間際になって、ボランティア登録をして現場に向かった。あまりにもタイミングが遅く、チェックポイントで参加者を応援する以外、何の役にも立てなかった。
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さまざまなボランティアのかたち
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参加者も、ボランティアスタッフも第一義的には自分たちの楽しみ、挑戦のために参加しているのだが、その目標が高ければ高いほど、また目標を達成す ることが誰かの役に立っていることが明らかであればあるほど、達成感や充実感は増すのだろう。
しかし「ねばならぬ」で考えると難しいボランティアだが、「自分ができて、自分が楽しめ、自発的にできること」と考えれば、存外簡単に見つかるのではないか? 自分が本当に役に立つのかどうかは後から考えればいいと思う。
写真撮影: スタート地点で撮った写真を、途中のCP6 矢倉沢公民館で無料で配っている
英語翻訳: 英語で「写真は無料です。ご自由に持って行っていいですよ」と書きたいのだが、おじさんたちがなんと書いていいか分からず迷っていた。
「Free」と一言書くだけでも伝わるとアドバイスしたが、そんなことでも役には立つ。
富士見町に伝わる太鼓で応援をする子供たち
AEDを担いでコースを巡る。
AED操作に資格は不要なので、医療関係の方でなくとも山中で事故があった場合、AEDを一刻も早く現地に到着させることも「できること」のひとつだろう。
青竹を切って作った杖。「不要になったら山中に捨ててくれてもいいよ」という一言で、安心して手にする参加者。
エイドステーションで焼きそばを焼く。
選手の身体をケア。知識が必要なため、専門学校の方々が行っている。
海外から来られた方。選手の応援やサポートのため、チェックポイントに先回りして待機している。
見せてくれているのはチームオリジナルのTシャツ。
オリジナルTシャツを売って、ファンド・レイジング(寄付金集め)の足しにしてもいい。
200箇所程の道標を設置したり、回収したり
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2010はボランティア登録
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昨年何も達成できなかった私は、2010年に再度参加をしようと、何人かに紹介し反応を探ったが、友人・知人で一緒に出ようという人は居なかった。
人望のなさ、インフルエンサーとしての影響力のなさを思い知った(笑)ため、はなからボランティア参加の線で考えた。 今年は例年より早く4月の開催と、時間面のゆとりも少なかったことも多少影響している。
ボランティア参加は一人からできるので(チーム参加の方が歓迎はされるが)先日登録を済ませた。