初体験の視覚障害者伴走で代々木公園4周。少しだけ難しかったが楽しかった。
【きっかけ】
きっかけはトレイルランナーのマロンさんこと栗原孝浩さん。トレイルランの同好会「上州山楽走」のお仲間で、勝手ながら「師匠」と呼ばせていただいている。
日本を代表するトレイルランナーでありつつ、パラリンピックの金メダリスト高橋さんの伴走をなさっているということで、5/7の神流チャリティー試走会の懇親会で、薦められたのであった。
【走行会選び】
その場でやってみたいと思ったが、なんやかやで調べそびれてしまい、調べ始めたのは5月末。
4/24(日)にアースデーに来たとき、代々木公園で視覚障害者の方が伴走で走っているのを眼にしていたので、代々木公園/伴走でググってみた。
「視覚障がい者と伴走者の練習会」(リンク違い多し)というのが見つかった。おもに都道府県単位で、毎月曜日を決めて走行会が行われているらしい。、東京は代々木公園が殆どで、第一日曜、第三日曜などに行われている模様。
月初めは仕事で動きにくいため、第三日曜の「東京視覚障害者ランニングクラブ」を調べてみると、特に登録などは必要ではないようで、当日30分ほど前に原宿駅に集合すればいいらしい。なんとなくゆるい雰囲気が魅力的で、こちらにお邪魔してみることにした。
【はじめまして】
ということで、6/19の日曜日、ランニングできる格好で着替えを持って、8:30頃原宿駅に行ってみた。時間丁度につくとそれらしき方がお二人。
ご挨拶して近づくと、いかにもベテランランナーの事務局長さんと視覚障害のランナーだった。眼の見えない方にはどう挨拶していいかわからなかったが、いきなり身体に触れるのは失礼かと思い、このときは声だけで済ませてしまった。(あとで聞いたら、積極的に握手などして構わないとのこと)。
5名ほど揃ったところで、遅れてくる人をピックアップする1人残して、事務局長と私と視覚障害の方2名で代々木公園に向かう。早速同伴ということになり、緊張したが事務局長の見よう見まねでなんとか現地到着。
3組くらいで走るのかと思ったら、三々五々と集まり、20人近くになった。各自持参のピクニックシートを拡げ、めいめいに着替え始める。
ここで、ガーミン310を忘れたことに気付く。充電したままで慌てて出て来てしまったようだ。ペースが掴めないが・・・。しかたない。そもそもペースを見る余裕があるかどうか・・・。
【準備運動~伴走練習】
その後、集合して夏季合宿の説明、新入メンバーの紹介(私)などを経て、準備運動。
「東京視覚障害者ランニングクラブ」の会長は鍼灸院をやられているとのことで、準備運動は、会長の説明つきの結構しっかりしたものだった。
準備運動が終わると、視覚障害者と晴眼者のカップリング(ペアリング)が行われた。
私には事務局長さんが簡単な講習をしてくださった。横について要領を教えてくれ、その後コースを1周し、ポイントをアドバイス。途中眼を瞑ってみたが、確かに伴走が居ると居ないとでは安心感が大違い。ちゃんと伴走ができれば視覚障害の方のランニング参加にお役に立てると思った。
視覚障害者との接し方を書いたリーフレットやガイドを下さったので、後刻良く読ませていただくことにする。
【いざ伴走】
1周(1.7km)ジョグして戻ってみると、着替えた地点がエイド=給水所となっていた。
すでに1~2週終えた方が一休みしていたので、伴走させていただくことに。50歳前後の170cm程度の男性で、経験豊富な方のようだった。
伴走は50cm(長さ1mの紐を輪にしたもの)の紐を持ち、鏡に映ったように手足を動かすらしい。人によって引張り気味がいいとか、走りやすいやり方があるようで、この方は少し引張り気味でいいということ。
安心して走れるように、左右のカーブ、曲がり角、頭上の樹木の枝、道路を横切る側溝、歩行者や他のランナーの込み具合、上り下りの様子、該当箇所への距離などを細々とお伝えしていく。
曲がりの方向は、時計の文字の位置で示すのだが、なかなかとっさに出てこず、モタコラしているうちに曲がり角に着いてしまったり、他のことに気を取られて伝えそびれてしまう。
最初の方とのペースはキロ6分を少し超えたくらい。ところどころ引っ張ってしまったようだが、ピッチが合い走っている自分も気持ちよかった。反省点は細々あるが、大きなものは上り坂の情報を伝えそびれてしまったこと。
振り返って考えてみると、自分が眼では気付かなかったのだから伝えようがなかったのだが、細かな観察力、足に伝わる地面の情報を的確に把握していないのが原因だとわかった。
夢中でやっていたので何週したか忘れてしまったが、1~2周したところで休憩。
【もうお一方の伴走】
次の方は、駅からご案内した60代の男性で身長160cmと小柄な方。たった数百メートル同伴させていただいただけだが、少し気心が知れた感じなのが不思議。
早速走り始めたたが、とても良くお話をしてくださり、ガイドがついついかぶってしまう(笑) 2周してからダウンウォーク1周。
ついつい気が緩んでしまったか、1周目の後半にペースを上げすぎるという大失敗。口数が少なくなり、息が荒いのでふと気付いたら、キロ5分半くらいのペースになっていた。先ほどお見掛けしたときはキロ6分を少し超えたくらい、伺うと普段は6分20秒くらいだそうで、30秒~45秒速いことになる。
あとで振り返ってわかったが、原因はピッチの違いに気付かなかったこと。小柄な方なのでピッチがとても早く、それにあわせていたらついついスピードが出すぎてしまったようだ。朗らかで元気な方だったので、笑って許してくださったが、ランナーにとってペース設定は気持ちよさを左右する最も大きなファクターだけに大反省。
次回はペース感覚には充分注意し、またガーミンを忘れないようにしなければ・・^^)ゞ
【無事終了】
実質2時間弱走って、12:00に終了。帰りも三々五々と流れ解散。後片付けやら歓談やらで12:30過ぎくらいに公園を後にする。
いろいろ反省しなければならないことはあったけれど、誰かと一緒に走るのって楽しいですね。
皆さん、明るくてご率直な方ばかりで(初めてなのでそういう方をカップリングしてくださったのだと思うけれど)、だいぶ助けてくださったのだと思う。難しいのはペースを合わせる最初の内だけで、慣れてきたら楽しさの方が勝りました。
言葉でガイドするので、少し余裕がある方との方がいいようです。日頃のトレーニングを積んで、充分なゆとりをもって臨みたいと思います。
次月は2泊3日の夏合宿とのことで代々木はあまり人が来ないかも知れないとのこと。東京での参加は次々月、8/21になりそうです。