青梅の「環境フェスタ・プレフェスタ」の後、多摩川を遡って車で小菅村に向かった。
天気が持てば、6/6の武甲山27kmに備えて、25kmほどのトレイルランをするつもり。距離もそうだし、10kmの林道から、トレイルに入って一気に1000メートル上がるところなどが似ており、いいトレーニングになると思うのだ。
(小菅村/大菩薩峠~牛の寝通り)
(武甲山トレイルランのレースコース)
さて、奥多摩湖の奥、深山橋を渡って多摩川の支流、小菅川に沿ってに走っていると、森の香りが急に濃くなった。
道はガラガラで、1時間強で「村の駅ほうれん坊(東部森林
公園キャンプ場)」に到着。本日はオートキャンプ場で車中泊の予定。
道の駅みたいな所を想像していたが、ずっとこじんまりで、着いた時は誰もいなかった。
管理人さんの清水さんの携帯に電話したが、留守電になってしまう。1時間ほど待っていると、スレンダー美人がセダンで「お待たせ~」と到着。60歳位の無愛想なオジさんを想像していたので、びっくり。
エコセラピー研究会の活動といい、多摩源流トレイルランの招致といい、どうもセンス良くて「鄙には稀な・・・」(失礼!)と思ったら、こういう方がやってらした訳か・・・。せっかくの機会なのに、少し戸惑ってしまいあまり話が出来なかった。
聞けば、清水さんは隣の丹波山村の出身で、ご縁のある「リグリーン・ベース(Regreen Base)」の支配人でもある「亀泉庵」の浅沼亀泉さんとお知り合いらしい。後で知ったのだが、清水さんは美術関係のお仕事だったらしく海外経験も豊富なようで、小菅村とスイスの山村と通じるところがあるという。建物の中にも洋書やら、書画類などが飾ってあり、今も使える機織機が置いてあった。
受付をし、少し小菅村についてのお話をしているうちに、若いグループの男女がドヤドヤと入ってきて食事の注文が入った。お一人でやっているようでもあり、それを汐にお暇した。小菅川沿いのオートキャンプのサイトに向かう。すでに8時近く、あたりは真っ暗になっていた。
オートキャンプは5区画あるが、宿泊は1組のファミリーのみ。電気のありかが分からず、真っ暗なサイトで不安そうにしていた。
青梅のコンビニで買ってきたカップラーメンで夕食をとるつもりが、タバコを止めてからライターを持ち歩かなくなったので、ストーブに着火できない。オートイグナイタ(着火装置)付のランタンを引っ張り出し、そこから枯れ枝を使って移すことにしたが難渋した。
ビール一杯でいい気分になってしまい、小菅川の瀬音を楽しみつつ早々に車中の寝袋に潜り込む。
翌朝6時に眼を覚ますと、パラパラと小雨が・・・しかも徐々に強くなってくる。風邪気味なので、トレイルランは諦めることにして、コーヒーと菓子パンで朝食。
小菅川には朝まずめ狙いの釣り人が何人か出ていた。
トレイルに行かなくなったので、少し暇をもてあまし、やはり釣りに出ていた、隣のファミリーキャンパーとお話。アラフォーのIT技術者と、ITの営業をされているご夫婦と小学生のお嬢ちゃん。釣りは今日がデビューだったそうだ。
コーヒーと美味しいスープを2杯もいただいてしまった。遠慮するつもりなのについついカップを差し出してしまい、笑。
キャンプサイトは5区画とこじんまりとしていて、川沿い・樹間とロケーションは悪くないが、区画取りと広さはボチボチ。
新棟のトイレは和式ながら清潔。水場、かまど場と一緒になったテーブルに大きな屋根が掛かっているため、雨天でも安心だ。次回の「たき火の会」の有力候補地。
9時頃にほうれん坊をお暇して、小菅村を車で探索する。
まず小菅川沿いを西に遡り、フィッシング・ヴィレッジ、村役場、白糸の滝、雄滝方向に向かう。
フィッシング・ヴィレッジ近くの管理釣り場。開けているのでフライの練習にも良さそうだし、食材確保を兼ねての釣りにも良い。
三階建ての村役場。日曜の朝だというのに電気が点いていてどなたか居るようだった。帰りに立ち寄って資料を貰おうとしたら、すでに閉まっていた。
白糸の滝は未舗装の山道をくねくねと行く。だいぶ奥まったところに駐車場があり、そこからは徒歩10分。写真は駐車場から下流方面を見たところ。
白糸の滝付近。野生の藤が、クヌギと思われる亜高木に寄生。宿られたほうは間もなく枯れそう。
白糸の滝駐車場の洒落たログハウスのトイレは洋式で清潔。紙もあるが冬場は閉鎖されるとのこと。
こういう小型のログは間伐材でも出来なくはないだろうが、やはり海外産のキットなんだろうなぁ・・・
白糸の滝駐車場近くから延びていた小経を間違って入っていくと、森林管理用?の軌道と格納庫がだった。何に使うんだろう?
白糸の滝入り口は駐車場の少し先。
展望台からの眺め。富士山や軽井沢の白糸の滝をイメージしていたが、縦一本の白糸だった。実物で見るともっと近くて臨場感があったが、写真に撮ると・・・ちょっと貧相になってしまった。
滝つぼ近くによることもできる。実に爽やか。
滝の発見された由来が書いてある。
再び車で、道を遡る。林道の終点近くの駐車場から、徒歩十分ほどのところに雄滝がある(らしい。私は見つけられなかった)
小雨に煙る渓流沿いの爽やかな空気、苔むした岩、明るい樹林、実にいい感じのトレイル。
いいちことかのCMになりそう。
深山幽谷の趣。雄滝のことを忘れてしまい写真を取り捲ってしまった。
分かりにくいが、大きな丸太が一本渡っていて、その上に踏み板を乗せてある。自然なカーブがいい感じ。
命名「くの字」。くの字に曲がりつつ、どこまでも高く伸びる巨木。
急斜面にあるため樹皮が見えず、樹冠が遥か上のため葉っぱも見えず、樹種は分からない。
命名「巌(いわお)」 さして巨木ではないが、まるで岩から生えてきたかのような木。
種子が芽吹き、やがて土に戻るだろう苔むした倒木。人工林の柔な風倒木とは違い、天寿を全うしたであろう樹には、死してなお岩と見まごう威圧感のようなものが残っている。
ミズナラだと思ったが、彦生えの葉から見るとおそらくブナ。胸高の樹周は4~5mあるだろう。3.14で割った胸高直径は1.25~1.6m。巨木とまではいかないがなかなかのものだ。隣のポンチョ姿は携帯電話のセルフタイマーで撮ったワタシ。
林道近くにあったやはり胸高樹径1.5m近くある巨木。樹種不明。次回来るときは図鑑と双眼鏡を持ってこよう。
帰りに気づいたが、山肌を剥いでの林道整備。こうする必要があるのだろうか・・・。
橋立地区。道路ぎりぎりまで軒がでている。
養魚場越しに小菅村の中心部、川池地区を望む。大きなカマボコ型ドームは学校のプールのようだ。小菅村は日本で初めてヤマメの養殖をしたらしい。
多摩源流・水の館。つり情報館。村役場は閉まっていたが、パンフレット類を入手した。入漁券の販売などもしているようだが、係員の人が床で昼寝をして、釣り人が困っていた。
mixiで知り合ったシンゴさんの勤める「多摩源流大学」を、見るだけでも見てみようと、白沢地区に向かう。
途中で原始村(↑)の横を通る。キャンプ場か何かなのだろうか・・。日曜だというのに人の気配がまるでなかった。多摩源流大学は所在が良くわからなかった。
石釜天然酵母パンの店、「ココペリ」は残念ながら「Closed」
高アルカリ泉「小菅の湯」。大人3時間まで600円。
↑写真に写っている救急車はワタシが呼んでもらった。毎度のことながら、風呂場で若い男性が倒れたところに遭遇したためだ。気づいた後、本人は湯あたりだと言っていたが、手足は蒼白で、脈も途切れ途切れ。受付の方が気が利く方で、次回の入浴券を下さった。近いうちにまた行きます!
事故や怪我に遭遇するのは昨秋からの8ヶ月で5度目。ボーイスカウト時代に習得した救急法はすっかり古くなっているし忘れてしまったことも多いので、本格的に救急法を習得し直したほうが良さそう。
小菅の湯で食べた「源流セット」1350円。そばが0.5人前しか残っておらず、高かったけれど雑穀米や岩魚の刺身も食べたかったのでこのセットにした。岩魚の刺身の味が本来どういうものか分からないが、まるで海の魚のようでイマイチ。そばは茹で過ぎ。メロンもいらないよ~!
イチオシメニューがこれでいいのだろうか・・・
小菅の湯の駐車場前にある物産館で105円とか315円の野菜やきのこ、「源流きらり」のセットなど、お土産を買う。正面のドーナツ型の屋根がある回廊(ピロティ?)では大勢の年配ハイカー達が昼食のクッキングをしている。
無垢の削り出しの皿があり、裏に樹種と樹齢が書いてある。欲しかったが高いので躊躇。もう少し入手しやすい価格であれば・・・。
物産館と源流水を担当している大井さん。
小菅村には珍しく若男子が働いていたので、奇特な方だと思い、声を掛けてしまった。以前は福生にいらしたそうだが、ご両親が奥多摩出身なので一種のJターンになるのだろうか。36歳と若く、「モテモテでしょう?」と聞いたら、「おばさんたちには・・・」とご謙遜。聞けば妻子があるとのことで、源流きらりの吉沼さんとはお隣同士だそうだ。
以前のお仕事や移住したきっかけなど、もう少しお話を伺ってみたい。
午後3:30に物産館を出て、奥多摩→青梅→日の出→圏央道→中央高速→首都高速で帰宅。渋滞もなく約3時間で到着した。